屋根塗装の塗り替え時期はどれくらい?そのタイミングと塗料別の耐用年数について
【目次】
屋根塗装のタイミング(時期)
・屋根が色あせている
・屋根の劣化がひどい
・屋根が割れている
・雨漏りがする
屋根塗料の耐用年数
シリコン塗料
アクリル塗料
フッ素塗料
無機塗料
屋根塗装の良い時期や季節
屋根塗装の塗り替えの必要性は
まとめ
屋根は私たちが安全に生活を営む上でとても重要な役割を担っています。
雨や風、雪から守ることができますし、近年問題となっている自然災害やゲリラ豪雨などの対策としても重要です。
しかし常に屋根の状態を観察しているものではなく、また目につかない高さにあることからメンテナンスがおろそかになっているということも多いものです。
もちろん屋根は経年劣化が起こりますから、よい状態を維持するためには塗り替えやメンテナンスなどが必要になります。きちんと手入れしてやることによって、安心した生活を送ることが可能になるのです。
ここでは屋根塗装の塗り替え時期をテーマに、必要な情報をお伝えしていきます。
屋根塗装のタイミング(時期)
屋根は雨や風、紫外線などの影響を強く受けますから、どうしても劣化が進んでいくものです。
屋根塗装においても、取り組むべきタイミングがあります。
自宅の外壁など修繕が必要になると、自宅のメンテナンスについて考えるようになる方が多くおられます。常に目につく箇所であれば、不具合があるとすぐに対処できますが、屋根であればなかなかそのタイミングが分からないという方も多いのです。
ここではどのような場合に屋根塗装を決断すべきなのか、いくつかの症状をまとめてみました。
・屋根が色あせている
家を建ててから一定の時期が来ると、屋根の色あせが目立つようになります。屋根の劣化の初期段階といえます。
雨風や紫外線によってどうしても色褪せが起こるのですが、見た目が良くないだけではなく、防水効果がなくなってしまうの注意が必要です。
塗装は水をはじく効果がありますから、このままほったらかしにしておくと雨漏りの原因となってしまうのです。
また屋根の表面に汚れが蓄積し、屋根材そのものの劣化も進行してしまいます。
・屋根の劣化がひどい
屋根に使われている素材についてはさまざまなものがありますが、それぞれによって耐用年数が変わってきます。塗り替えをすることによってその素材を長持ちさせることができます。
塗り替えずにそのまま放置してしまうと劣化が進み、屋根材そのものを交換しなければならないことになりますから注意しましょう。
近年、屋根材として多く使われているスレート瓦については耐用年数は20年~30年ほどですが、塗装については劣化が進んでくるために10年程度が塗り替え目安といわれます。
セメント瓦については耐用年数は30年以上と長いですが、やはり塗装については10年程度が塗り替え目安といわれます。
ちなみに旧家屋でよく使われていた日本瓦については、耐用年数は50年から100年程度といわれ、塗装を塗り替える必要はありません。
・屋根が割れている
ひび割れが起きている場合、 かなり屋根の劣化が進んでいる状況でありますので、接着剤などで部分補修をしながら塗装を塗り替えて屋根の劣化を食い止めることが大事です。
屋根の耐用年数は種類にもよりますが10年以上と長くなっています。
スレート瓦については20年から25年といわれますが、それでも経年劣化によってひび割れするようなことがあります。
ひび割れをしてしまうと雨水が内側にまで入り込んでしまいますから、雨漏りの原因になってしまったり、屋根の劣化が進行してしまったりしますので注意が必要です。ひび割れを見つけた場合にはすぐに対処することが大事です。
・雨漏りがする
雨の日にすでに雨漏りをしているという状態であれば、 屋根塗装だけで雨漏りを食い止めることもできる場合がありますが、場合によっては補修や屋根の葺き替えが必要になることもあります。
複数の箇所から雨が侵入していることもありますから、状況に応じた対処が必要になります。
屋根塗料の耐用年数
屋根塗装の耐用年数は、塗料の種類によって変わってきます。
塗料の種類ごとの耐用年数をお伝えしていきましょう。
一般的には10年程度が塗り替え目安であると考えられています。
ただし10年といっても、必ずしも10年間、塗り替えしなくてもいいというものではありません。
雨風や紫外線によって塗膜の防水性が落ちてしまうことで、耐用年数までに雨漏りを引き起こしてしまうということもあるので注意が必要です。
シリコン塗料
シリコン塗料は価格もそれほど高くなく、耐用年数も10年程度ということから人気のある塗料です。
近年では汚れの付着が少ない防汚性を持ったシリコン塗料も販売されていますので、塗料の劣化も進みにくくなっています。
アクリル塗料
近年ではあまり使わなくなれましたが、低価格で人気があった塗料です。
ただし耐用年数は5年程度と短くなっており、汚れやすく劣化が進みやすいことから、コストパフォーマンスが良いとはいえません。
フッ素塗料
フッ素塗料とは合成樹脂にフッ素樹脂を混ぜ合わせた塗料です。
耐用年数が他の塗料よりも長く、15年程度と考えられています。人気のシリコン塗料と比べてコストは高くなりますが、耐用年数が長いためにコストパフォーマンスが良いといえます。
無機塗料
他の塗料は有機塗料と呼ばれるのですが、無機塗料はセラミックやケイ素などの無機物を配合して作られているものです。
無機物の最大のメリットとして紫外線で劣化しないということが挙げられます。
そのため傷がつきにくく、汚れにくいという特徴を持っています。
耐用年数は20年以上と考えられています。
屋根塗装の良い時期や季節
屋根塗装に最も良い時期は、雨の日が少なく、塗料が乾燥しやすい時期であるといえます。季節でいえば、春や秋が最適だといえますが、梅雨時期はどうしても屋根塗装に適していませんから避けた方が無難でしょう。
夏は近年とても暑くなりますから、塗膜に泡が生じてしまいやすくなってしまいます。また冬場においては塗料が乾燥しにくい時期であるといえます。塗料の性質も把握しながら、適切な時期を選ぶようにしましょう。
また屋根材の耐用年数なども考慮して塗装の時期を見極めることも大事です。
例えばスレート瓦においては、耐用年数が20年から30年となっていますが、新築から10年後に塗り替え、20年後にも塗り替え、30年後には屋根の葺き替えというような計画がいいのではないでしょうか。
屋根塗装の塗り替えの必要性は
屋根塗装は自宅屋根をきれいにするという目的ももちろんありますが、住んでいる人の生活を守ることが最大の目的であるといえます。
特に近年頻繁に発生する台風や暴風雨などにおいては、屋根を損傷させる原因となっていますし、夏の日差しは予想以上に紫外線が強く大きなダメージを与えるものになるのです。
そのため定期的に塗り替えることを計画しておきましょう。
屋根塗装は、屋根材を保護して雨漏りを防ぐ効果があります。
例えばトタン屋根の場合、塗装が劣化してしまうことで錆びることがあります。塗装の塗り替えによって錆を防止させることができます。またスレート屋根においては苔やカビが生えるようなことがありますが、塗装の塗り替えを行うことによってそれらを防止することも可能です。
また塗装を塗り替えることによって防水性を高めることができます。甘水をはじく性質があるからです。
近年では遮熱塗料や断熱塗料といった、屋根で熱を食い止めることができる塗料も利用されています。そのような塗料に塗り替えることで、光熱費のコストパフォーマンスも良くなるでしょう。
まとめ
屋根塗装の塗り替え時期について詳しくお伝えしました。
屋根塗装は見た目だけの問題ではなく、屋根材そのものを保護して、自宅を雨風や紫外線から守ることができるようになります。
ただし塗料にもよりますが10年程度で劣化が進みますから、屋根材の耐用年数なども考えながら屋根塗装の塗り替えをすると良いでしょう。
定期的に手入れすることで、安心した生活を送れるようになります。雨漏りをしてからでは遅いので、今一度、自宅の屋根に意識を向けてはいかがでしょうか。